こども建築塾の最終成果発表会を開催しました~「大阪・関西万博のパビリオン」をテーマにした模型が完成~
こども建築塾(1年目B日程)の最終成果発表会が2024年8月24日に開催されました。
こども建築塾は現役の一級建築士から、本格的なデザインを学ぶ場所となる、3ヵ年のカリキュラムです。子どもたちは全24回(A日程12回、B日程12回)のカリキュラムを、1年間かけて学んできました。その最終設計課題として「大阪・関西万博のパビリオンを提案しよう」をテーマに、計8チーム50名が建築のデザイン・プレゼンテーションに取り組みました。
当日は130名以上の見学者が集まり、大人の予想をはるかに超える成果品や各チーム発表する姿を前に、会場は感動が深まる場所となりました。



万博パビリオンの模型作りから見えた、子どもたちの粘り強さと一体感
今回の設計課題のテーマは、3つからの選択方式。
①万博のテーマと同じ「いのち輝く未来社会のデザイン」。
②世界へ発信する日本館。
③来訪者が気持ちよく過ごせるパビリオン。
ここにたどり着くまでにテーマ設定の難しさから、子どもたちはイメージがなかなか湧きにくいところからスタートし、各チーム何度も模索、葛藤、追求を重ねて成長してきた過程がありました。仲間のアイデアをまとめて建築をデザインしたり、模型づくりやスケッチ作成を分担・連携するのに苦戦。みんなが共通する意見もあれば、「時間が足りない!」「最終成果のイメージが湧かない!」「コンセプトに納得がいっていない」「えっ?納得いってないの?」といった全然違う感情も出てきました。それでも最後まで粘り強く、違う視点、感情、考えを開き合い、皆の気持ちや考えを1つにしていく姿が、チームの一体感を作っていきました。
そして1つの模型・プレゼンボードを完成させた生徒たちは、最終成果発表の2時間前に行われた「ポスターセッション」で、建物に込めた想いや魅力、チームの努力を、熱を込めて伝えていました。






こども建築塾1年間の学びが詰め込まれた集大成
そして最終成果発表会では、これまでの授業でも伝えてきた、安心安全な建築設計、環境への配慮や木造建築、気持ちの良い空間づくり、パビリオンに訪れた人たちがどんな風にこの場を感じるかをよく想像し、関わる人たち皆が喜ぶ建物を考えた提案が続きます。
「来た人に、人工のものではなく、自然そのままの光や風を感じてもらいたくて、この作りにしました」
「木材を斜めにしたのは、こども建築塾で見学したNEXT21の建物(※)からヒントをもらいました」※B日程第7回
「まわりに緑を敷いたり、天井ガラスに水を張ってそこから差し込んでくる光から、涼しく感じるようにした」
生徒から出てくる言葉の節々から、1年間の建築塾を通して学んだことを吸収し活かしているのが伝わってきます。
他にも、制作中、なかなかデザインが決まらなかったり、コンセプトが納得いかずチームで再度話し合ったりなど、苦戦しながらもギリギリまで頑張ってきたこと、何を考えてどういうコンセプトにしたのか、チームの想い・工夫したことを伝えるなど、どのチームも素晴らしいプレゼンテーションとなりました。



完成度の高い作品を提案してくれた、全チームの子どもたちへ
発表後は審査員の話し合いを経て「最優秀賞」「優秀賞」の2つと、会場にいる保護者の方・見学者から募った票が一番多い「オーディエンス賞」が贈られました。どれも完成度の高い作品で、講師陣は悩みに悩んで「最優秀賞」は2チームを選出しました。会場にいる保護者の方・見学者からも「プレゼンが上手になっている!」「考えがしっかりしていて、実際に行ってみたくなった!」など多くの評価をいただきました。
講師を務める類設計室の喜田育樹(統括ディレクター)は「発想力が素晴らしいし、僕たちも建築というものについて考えさせられた。『今回は成果の質にもこだわってほしい』と言ったけれど、まさにその通り、仕上げてきたなと感じました。かなりレベルが高い建築になっていると思います。」とコメントしました。


メイン講師を務めた類設計室の佐藤賢志(計画設計部 部長)から「製作期間がたった2日しかなかったが、コンセプト設定からデザイン、スケッチ、模型作りまで力を合わせてやり遂げてくれた。そのクオリティの高さもさることながら、『こんなパビリオンを作りたい!』という思いを建築に落とし込むまでの全体の流れにただただ感動した」と全チームに対して評価をしました。

佐藤は「最後に、子どもたちへ」と話を続けました。
「パビリオン設計はプロでも難解なテーマだが、子どもの可能性に期待してチャレンジしてもらった。今日のプレゼンテーションを見て、将来君たちと一緒に働きたいと本気で感じた。大きくなって、これから日本の未来を作っていきましょう」
私たち類設計室はこれからも、未来の子どもたちの可能性を広げ、次の時代を先導する人材育成に力を入れていきます。

こども建築塾リンク:https://shigoto.rui.ne.jp/