
CHAPTER 1|本能×生きる力 人づくり
人は、遊び、学ぶことで、生きる力を強くします。その力を育むことが「人づくり」の出発点だと考えます。遊び、学んだ基盤は本能に刻まれています。
今、SDGsをはじめ、全人類的な課題の解決が急務です。しかし未知なる課題には、模範解答はありません。求められるのは、「既成の概念に囚われず正解のない課題に挑戦する追求力」、「仲間に期待し応えることで活力を高め合う充足力」といった人本来の力です。その土台となるのが、原哺乳類の時代から進化の過程で受け継がれてきた「遊びと真似の本能」です。本章では、徹底した遊び場づくりや異年齢・多世代が学び合う場づくりなどを通じて、子どもたちの本能を解き放つ、活力あふれるプロジェクトを紹介します。




CHAPTER 2|情熱×生み出す力 関係づくり
CHAPTER 3|共同体×繋がる力 地域づくり
「地域づくり」に大切なのは、みんなで地域課題を共有し、解決していくことです。そのために、地域の多くの人が主体的に参加する「共同体」が運営され、みんなの「繋がる力」を育んでいくことが重要です。
明治以来、人びとは豊かさを求めて農村から都市を目指し、地域共同体は衰退しました。暮らしに不可欠な子育て・学び・福祉といった課題は、家庭や地域の手を離れていきました。その一方で、昨今の大災害やコロナ禍などの「生命を直撃する危機」が頻発する中で、皆と繋がり、安心して暮らしたいという意識が高まっています。本章では、そのような新しい集団づくりの潮流を加速させるため、地域の方々と共につくってきた拠点づくり・集団づくりの軌跡を紹介します。




CHAPTER 4|社会×循環する力 社会づくり
持続可能性は、これからの「社会づくり」において重要なテーマです。自然や歴史に学びながら、身近な「循環する力」を国や地球レベルに広げていく必要があります。それは建築設計の目指す「活力づくり」に通じ、建築という枠に囚われなければ、設計者の仕事は社会そのもののデザインに及びます。
私たちは経済発展によって物的豊かさを手にする一方、都市と農村・生産と消費の分断など、多くの課題を残しています。しかし、地方に目を向ければ、都市にはない美しい風景、生産者の力強さ、自立的で温かいコミュニティに出会うことができます。本章では、都市と農村を「循環」というテーマで繋ぎ、生産ネットワークを再構築する活動を紹介します。




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写真提供:株式会社新建築社/坂本泰士/一般社団法人 離島振興地方創生協会/かみなか農楽舎/若狭のお百姓 島光/Getty Images/PIXTA/アフロ
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