2024年6月28日

「鉄構技術7月号」に『伊那食品工業(株)さいたま営業所・かんてんぱぱショップ東大宮店』の構造計画が掲載されました

「鉄構技術 2024年7月号」に弊社が設計した、『伊那食品工業(株)さいたま営業所・かんてんぱぱショップ東大宮店』が掲載されました。

伊那食品工業(株)は長野県伊那市を本拠地とする寒天のトップメーカーです。地域の人たちに愛され社員とともに育てていただけるよう、自然素材を活用し、時とともに味わい深まる建築を目指しました。

本社がある長野県伊那市の中央・南アルプスの山並みを連想させる、屋根が連なるデザインとしています。それを実現するため、構造は一部鉄骨を用いた木造(在来軸組)とし、柱・梁・天井は構造材をそのまま見せた温かみのあるしつらえとしています。

以下、掲載文章を一部抜粋

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

■木造を補強する鉄骨部材
Ⅰ.屋根垂木支持とスラスト防止
室内のデザインイメージは垂木を連続的に見せることであった。しかし、垂木部材の流通長は最大で6mであるが、今回建築では軒先まで連続した垂木とすると最大で約8mの部材となっている。
そこで屋根裏の空気層部分に鉄骨梁を逆梁形式で設けて支持することで室内側からは垂木が連続的に見えるようにした(図1~3)。
H鋼の単材ではH-175×175×12×19の部材が必要であったが、当該部分で高さが決まってしまうと空間として無駄が生じるため2本のH-125×125×6.5×9をタップ溶接で一体化した部材を採用した。
また、この部材は本建築の特徴である合掌造り形状の屋根によって生じるスラスト変形を抑制する効果も持たせている(写真1)。

                図1
                 図2
               写真1
                 図3

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

◆ 発行元
鋼構造出版「鉄構技術 2024年7月号」
◆ 発行日
2024年6月28日
◆詳細リンク
https://www.kokozo.co.jp/steel-technology/