「奈良商工会議所 新会館」が竣工しました
奈良商工会議所 新会館の設計コンセプトは「地縁力を高め 歴史を継承し 未来を拓く拠点」です。
1300年の歴史に裏づけられた商工人たちの地縁力が、これまで継承してきた産業を守り、次代に応える産業・地域経済、そして地域を支える人材の育成を先導する拠点になるという想いを込めています。
外観は、奈良の歴史を基盤に、新しい未来を拓いていくように、積層感と上昇感が醸し出されるデザインとしています。また、新会館の実質的な価値を高めるために、①高効率空調の導入、太陽光発電・蓄電池設置によりレジリエンス強化型ZEBを取得、②災害時の事業継続、地域事業者や帰宅困難者の待機場所の提供、③耐震性能は耐震Ⅱ類(避難所同等)とし安全性を確保、この3点で施設価値の向上を実現しています。
【施設概要】
(1)施設名 :奈良商工会議所 新会館
(2)所在地 :奈良市西大寺南町8番33号
(3)構造規模:S造、地上5階
(4)延床面積:4,213.22㎡
(5)竣工年月:2024年2月
【施設の様子】
(1)1階 エントランス
奈良らしさを感じさせる工匠(こうしょう)・天平文化をモチーフとしたデザイン。土壁調の壁仕上げ、吉野桧などの地場産材料を用いた天井、組子格子をモチーフとした照明器具のデザインなどを設え、地域性を表現。

(2)1階 エントランスの照明
日本の伝統工芸である組子細工のデザインをモチーフに作成した照明。
地域に根差した拠点づくりとして、地域の産業を支援する原点に回帰し、地域の繋がりを強め、奈良の地域としての成長を重ねたいという想いを込めた照明。(原点:三つ組手、繋がり:重ね竜胆、成長:麻の葉)

(3)5階 ラウンジ
商工会議所としての品格、地域拠点としての温かみが感じられるデザイン。
1階のエントランスと同様に、土壁調の壁仕上げ、動きのある日射遮蔽ルーバーとし、大きな開口から西側の眺望を臨み、会議・セミナー、検定試験に向かう気持ちを高める。

(4)5階 大会議室
格子天井による伝統と新しさを感じさせるデザイン。
会議室を間仕切るスライディングウォールのレールを格子に組み込んだディティール。
