「墨田区立吾嬬立花中学校」が竣工新校舎落成式典が開催されました
弊社が設計・監理を担当した、「墨田区立吾嬬立花中学校」が竣工を迎え、新校舎落成式典が開催されました。
計画地である墨田区立花地区は、日用品をつくる職人が多く住まう「ものづくり」のまちとして発展してきました。江戸時代からつづく高度な技術を支える職人技と、妥協を許さない職人魂が息づくまちです。
そんなまちの暮らしの中で得た発見・感動を無我夢中に追求する環境が、多感な中学生の学び舎にふさわしいと考えました。地域とともに歩んだ吾嬬立花中学校だから、学校という「枠」をこえて、学び、つながり、役に立つことで追求力と活力を育む「まちと一体で新たな可能性を拓く学校」を目指しました。
この学校の最も大きな特徴は、まちの交差点である敷地南西側に設置した、美術室と技術室を一体的に設えた「ものづくり工房」です。既存体育館と校舎棟の2階床レベルをそろえることで生まれた1階のゆとりある階高と、天井レス・コンクリート打ち放しによる仕上で、教室全体が本物の工房のようなデザインとなっています。教室の隣にギャラリーを併設し、生徒の作品や地域の町工場の製品の展示、地域住民による講義など、まちに開かれ、まちと一体でものづくりを学び合う教室としています。
学校づくりとは、「ひとづくり」の場であると同時に、「まちづくり」の拠点をつくることです。本事業では、時をこえてかわることのない「ものづくり」の精神、追求力を受け継いだ学校づくりを行いました。新しくなった学校で学ぶ生徒が、地域の未来づくりに挑戦し、立花地区の次代の可能性を切り拓く。「ひとづくり」が「まちづくり」につながっていく学校になることを願っています。