関わり合いと共感が心と体を元気にする“一体感”を生み出す学校、「東京都立花畑学園」が竣工しました
弊社が設計・監理を通して8年間携わっている「東京都立花畑学園」の校舎が竣工しました。
この学校は『関わり合いと共感が心と体を元気にする“一体感”を生み出す学校づくり』を志し、実現されました。
ーーー 以下、建設経済新聞記事(2020年10月)より抜粋 ーーー
■自然との触れ合いから五感を刺激し本能を開放
一口に障害者と言っても失った機能もあれば人並み以上に優れた感覚の持ち主もいます。何らかの本能に障害をきたしているのであれば、本能を刺激することで開放できないか。
日々の生活の中で自然素材に触れ、開放的な空間で天候の移り変わりや四季折々の変化を感じる。その様に五感を刺激することで本能を開放させる。もちろん生徒一人一人の異なる障害特性に対し全て理想通りにはいきませんが、やはり人間と自然との触れ合いは必要不可欠と考えています。
■多様化する障害には教職員が連携、子供達には学校を日常生活の場に
本校は知肢併置校です。そのため、両部門の教員の専門知識を共有し連携を強めることが多様な障害への対応を可能にすると考え、職員室は知的障害と肢体不自由の2部門を一体化しました。
大人になるまでの過半を過ごす学校こそが生徒たちの生活の場。そのため、インテリアは生活空間である〝まち〞に見立てました。普通教室は生活拠点である住宅、作品展示などを行う展示棚を設けた特別教室は〝みせ〞、大勢が集まる訓練室などの共用室はまちの〝ひろば〞をイメージし、みちに当たる廊下から活動内容がよく見える設えにしています。外観も同様に周辺の住宅の街並みに揃えて、教室ごとに勾配屋根を付けました。
■地域と共に、新しい学びの姿を
これまで旧特別支援学校の時代から「城北サポーターズ」らの支援を受け、地域と共に生徒たちを支えてきた学校です。今後も生徒の多様性に合わせた新しい学校、学びの姿を目指して欲しいと思います。
【施設概要】
(1)施設名:東京都立花畑学園
(2)所在地:東京都足立区
(3)構造:RC造一部S造 地上3階建て
(4)建築面積:A棟:7002.80㎡B棟:5,977.27㎡(延べ面積A棟:16,241.48㎡B棟:12,819.32㎡)
(5)開設日:2020年4月
【施設の様子】
(1)児童の五感を刺激する植栽豊かな中庭
(2)木ルーバーの階段が迎えるエントランス
(3)多彩な教室、エントランスと連続するメディア展示ホール
(4)生活拠点である教室は温かみのある木調インテリア
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