「鉄構技術8月号」に神戸大学六甲台キャンパス弓道場の耐震補強計画が掲載されました
「鉄構技術 2023年8月号」に弊社が設計した、神戸大学六甲台キャンパス弓道場が掲載されました。
この弓道場は、昭和38年に建設された鉄骨造の建物に、20年後に増築がなされた、2つの棟からなる建物です。弓道部の射場として使用されていましたが、耐震性能が劣っており、リニューアルにより、耐震性・機能性・美観を高めることが期待されていました。
耐震性能を調査すると、隣接する2つの建物は形態のバランスが思わしくなく、補強が数多く出てくることが分かりました。そこで、2棟を構造的に一体化することで、補強数および道連れになる改修を減らしながら耐震性も高める補強案を考えました。その架構アイデアと実現したディテールが掲載されています。

以下、掲載文章を一部抜粋
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ここで注目したのが、B棟の十分な耐震性能である。A棟とB棟の間を切り離したままとするのではなく、緊結することによって一体的な構造とすることで、B棟の耐震性の余力を、A棟に活かすことを考えた。両棟の屋根面を水平ブレースでつなぐと共に、両棟の隣接した柱どうしを補強材でつなげ、一本のトラス柱につくり変える。この一体化により、A棟、B棟のブレースが建物全体のねじれをおさえると共に、トラス柱が芯棒として働くことで、想定外の大地震時においても、局部的な崩壊を防ぐことにつながる。この補強計画の工夫により、補強量および道連れとなる内装工事範囲を減らし、余力が生まれた費用を、美観を整えるリニューアル工事にあてることができた。また、構造の一体化によりExp.Jがなくなり、屋根・外装・室内の床が連続となることで、2つの射場が一体空間として生まれ変わった。(以下省略)
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