- 10 Ikumi Minematsu
- 峰松 郁実
- 2021年入社 / 農園事業部 類農園直売所 西中島南方店 店長
- 学生時代に参加したビジネスコンテストで類設計室と出会う。特に業界を絞った就活はしていなかったが、類の企業理念と、社員一丸となって社会課題に向き合っていることに魅力を感じて入社を決意。入社1年目から直売所の店長を任されている。

想いを体現する、お店づくり。
「活力ある社会をつくる」という企業理念が、机上の空論ではなく、設計・教育・農業をはじめ、すべての事業にしっかりと落とし込まれている。そして、社員みんながそれを体現するように働いている。そうした類設計室の組織体としての魅力に惹かれて入社したので、どの事業部に配属されてもよかったのですが、まさか自分が農園事業部で一つの店舗を任せてもらえるなんて思ってもみませんでした。学生時代のアルバイトで接客の経験はありましたが、店舗を運営するという経験は、もちろん初めて。入社当初から仕入れ業務や売上管理、スタッフの採用、育成など運営にかかるあらゆる業務を担うことになりました。類農園の直売所では、自社の農場だけでなく600を超える農家さんや法人と契約し、そこから商品を出荷していただいて販売しています。扱う商品は、出来る限り農薬を減らして栽培していたり味にこだわって作られた作物。契約している生産者さんは、安心安全で美味しい野菜を届けたいという考え方に共感してくれた方々ばかりです。商品に込められた想いをダイレクトにお客さんに届け、その反響を生産者にも届けられる。それが、生産者やスタッフの活力源にもなる。様々な期待や想いを体現できるような店舗づくりに、日々、楽しさを感じています。

数字の先にある、農業の未来。
私が店長を務める西中島南方店は、大阪本社の一階に構えるお店。いわば会社の顔になる店舗なので、初めはプレッシャーを感じていました。大阪本社ビル内にある利点は、部署の垣根を超えてすぐにいろんな人に相談できること。私がよくお世話になっているのは、経理の方々です。もともと文系出身で経営に関する勉強もしてこなかったので、店の財務諸表を見てもちんぷんかんぷん。売上や原価がどれに該当するかも分からないところから、一つひとつ根気強く教えてもらいました。農園事業部で働いていて、いつも思うのは事業部の先輩たちの売上に対する熱量の高さ。商品が売れないと、農家さんは収入が減り、極端なことを言えば廃業になってしまうかもしれない。店舗スタッフも解雇しないといけないかもしれない。店舗を経営するということは大きな責任が伴います。そうならないためにも、売上にはとことんシビアに。反対に、ちゃんと成果を出し続ければ、農家さんが潤って担い手が増えたり、地域やたくさんの共創企業に可能性を感じてもらえたり、お客さんにもっと喜んでもらえる仕組みが作れたり、できることが増えていきます。もっと大きいことを言えば、日本の農業を活性化させるきっかけになれるかもしれない。数字の先に、そうした未来を想像しながら、店舗運営に向き合っています。


どうすれば、関わる人を笑顔にできるか。
店長としての視座をより高めるきっかけになったのは、西中島南方店のリニューアル。お店のコンセプトやブランディング、什器などのレイアウト、お客さんの導線、採算計画……。イチからお店をつくっていく過程で、店舗運営に対する考え方も深まったように思います。冷蔵庫などの什器を新しく導入するにも、どれくらいの期間で元が取れるのか。採算計画を立てた上で、着実に実行できるように数字を追いかけています。野菜はナマモノで傷みやすい商品。例えば、今20%OFFにしておけば今日のうちに売れた商品も、明日には廃棄になってしまう。少しでも売上を上げるために、常にスピーディな判断をしなければなりません。売り場やポップづくり、接客方法、あらゆることに気を配ると同時に、働くスタッフのモチベーションを高めるのも店長の重要な仕事です。類の理念や想いを共有することも大切ですし、一人ひとりの話を聞いて、きちんと向き合うことを心がけています。私の一挙手一投足が店舗の数字だけでなく、類農園のブランディングにもつながる。そう考えると背筋が自然と伸びますね。これからも生産者、スタッフ、お客さん、関わる人みんなの心の拠り所になる。そんな店舗をつくりあげていきたいです。
10 Ikumi Minematsu
私が追求したいこと
店舗から、新しい共創の形をつくる。
自分の仕事を店舗だけで完結させるのではなく、社内外のつながりを活かした取り組みができたらいいなと思っています。いまでも教育事業部と連携し、農場を活かした「農業カリキュラム」「自然学舎」を実施したり、設計事業部が建てた物件で教育事業部の生徒が農園の野菜を販売するマルシェを開催したりと他事業部との連携も増えてきています。社内外との共創の可能性を、この店舗からも広げていきたいと思っています。
※所属、仕事内容は取材当時のものです。