設計事業部
計画設計部 主任
松井 敬二郎Keijiro Matsui
2015年入社
設計、教育、農園、経営統括。それぞれの事業部から、入社10年目前後の20代後半から30代前半のメンバーが集まりました。次世代リーダー候補として、事業部の中枢に関わるメンバーが、今どんなことを考え、どんな未来を描くのか。「類友」同士、自由に語っていただきました。
まずはじめに、普段どんな仕事をされているのか教えてください。
音山:
教育事業部付の秘書として働いています。教育事業を推進していく上で必要な業務のサポートが主な仕事で、現場と本部など様々な事業部の連携を促進していくことも大事な役割です。また、新事業立ち上げ支援などに入ることもあります。
桃木:
私は入社して6年間、宅配事業部(現・地域共創事業部)で営業の仕事をしていました。7年目から広報人材課に配属となり、各事業部の最新情報を伝えるニュースリリースの作成やメディア対応といった広報の仕事をしています。
野上:
類農園直売所の店長をしています。私が担当しているのは、大阪府内の茨木市内にある彩都店という直売所の中で一番大きい店舗。他店舗の売上管理や、店長たちの相談役のような業務も担当しています。
松井:
私は設計事業部で、最初の2年は意匠設計、そのあと計画設計や企画、構造設計をローテーションしたのちに7年目から現在の計画設計部で働いています。受注前、営業企画段階の建築計画やプロポーザル、受注後の最初の計画案の検討などを行っています。
三島:
入社後、設計事業部で意匠設計、企画業務を経験したのちに、経営統括部に配属になりました。現在は全社の経営改革のマスタープラン作成や、教育事業部の新事業「こども起業塾」の立ち上げ、教育事業部の経営改革推進などに携わっています。
皆さん部署も担当も様々です。お互いに仕事で関わる機会はありますか?
桃木:
最近は事業部を超えた共創課題を一緒に運営する機会も増えて来ましたよね。
音山:
(教育事業部の新業態)しごと学舎「こども建築塾・こども起業塾」は、部門を越えた多くの人とゼロから創り上げていきました。カリキュラムは三島さんのいる経営企画課と共創し、建築塾の講師は松井さんのいる設計事業部の一級建築士たちに協力してもらいました。日々の設計過程での想いやどんな追求をしているのか、その本物の空気感も保護者の方や子どもたちに届けたい!と営業にもより力が入りました。
三島:
「こども起業塾」の立ち上げの時も一緒ですね。これまで建築設計をやってきた自分にとって完全に未知の課題でしたが、設計から来たからこそできることや新たな価値を付加していきたいという想いが強かったのを覚えています。その取り組みのひとつが、カリキュラムに様々な協力企業を巻き込んでいくことでした。連携する対象が多くなるほど統合の難しさはありましたが、設計時代に培ったコンソーシアム企業との連携の経験を活かせました。さらに音山さんをはじめとする教育事業部のみなさんとも議論をしながら授業カリキュラムを組み立てられたのはいい体験でした。多事業部持つ類設計室だからこそだと感じています。
桃木:
メンバー同士の関わりが増え、多事業部共創が広がるほど、私たちの取り組みをメディアが注目してくださる機会も増えましたよね。社会発信によって新たな方々とのつながりや「一緒にやっていきたい」というお誘いをいただく機会も増え、開き出すことで対象や実現可能性が広がっていくのを実感しています!そういった面白そうな取り組みの中心に、必ずこの中堅メンバーがいてとても頼もしいです。
野上:
農園も、現在奈良農場の改修プロジェクトを設計事業部と進めているのですが、その場をサテライトオフィスみたいな使い方もできるんじゃないかと設計チームと話が盛り上がっています。
普段は直売所での課題が多いのですが、この改修課題を通して、現場とオフィスとがつながる場になったら面白いなぁと思ってます。数時間の農作業とオフィスワークを組み合わせた、新しい仕事の仕方を探索してみたり、お互いの視野・視点の交流の場にもなれるのではないかと!
松井:
設計としても注目物件です。ここら辺の施設の活用方法も今後議論をしていきたいですね。
皆さんくらいの年次になると、
後輩の育成に関わりつつ、経営に近い目線も求められますよね。
松井:
僕らの世代はいわゆるベテランと若手の間。どう世代間の交流を加速させていくのかもテーマになってくると思います。設計事業部で言えば、ベテランの先輩たちの技術や知見の継承や、どう若手のやる気を引き上げて成長意欲を高めていくかが重要だと考えています。いろんな世代が一緒に働く中で、みんなの活力を上げていくために、日頃どんなことを意識しているのか。ちょっとこのメンバーに聞いてみたいなと思うのですが。
三島:
チームメンバーの活力を引き上げるためにどんな声かけをするかは、すごく難しいですよね。私がもっと自分に必要だなと思っているのが言語化する能力です。マネジメント層から大局的な視点から指導してもらったことを、チームメンバーにどう伝えていくか。その言語化に難しさを感じています。抽象的すぎても、「どうすればいいの?」となるし、具体的になりすぎると、本質が伝わらない。まさに経営と実務をつなぐ役割ですが、この世代だからこそ期待される役割だし、同時に経営に対するアンテナも鋭くなっていく感覚があります。
音山:
「一緒に考えたい」「自分もやってみたい」という若手の声は多いのですが、個人の裁量になると不安に感じてしまう人も多い。なので、仕事の型やフローの継承が重要だと感じていますね。仕事の「型」化については、組織を強くするために誰もが担えるようにと、どの事業部であっても大切なことですが、決まった「型」をおろすだけだったら、マニュアル仕事になってしまう。その「型」をさらによくしていく方法を一緒に考えていく。生み出す過程をメンバーと一緒に追求するのがすごく大事だなって思いますね。
桃木:
経営に近い目線という点では、後輩育成もですし、事業戦略の組み立てやプロジェクト立上げも僕ら世代の新しい課題になってきますよね。類設計室では、声を上げれば誰でもチームやプロジェクトを立ち上げられるのが面白いところ。もちろん何でもかんでもはダメで、プロジェクトの目的や期限、予算や体制といった経営的視点をもって上長から承認を得る必要があります。宅配事業部時代に、提案が認められプロジェクト管理を任せてもらったことがあって。後輩たちと頭を付き合わせながら売上指標を大幅に超えられた時は後輩たちと喜び合いました。
野上:
私たち自身も、マネジメント層と一緒に仮説を立てて戦略を考えて、さらに下の後輩たちにも、「はい、これやって!」ではなくて、一緒に戦略を練って実現していく。みんなで取り組めるのが、やっぱり類設計室の特徴で、めっちゃいいところだと思ってますね。
これまでの10年と、
これからの10年。皆さんのテーマを、一言で教えてください。
音山:
「進化」ですね。この10年で、教育事業部は毎年のように、常に社会の流れを掴み、意識の変化に応じて進化し続けている。類学舎が立ち上がったり、しごと学舎が始まったり、同じことをずっとやっている感覚はまったくないですね。今後も変わらずに「進化」していきたいです。子どもの数は減っていますが、学業にプラスして「夢中になれること」「社会で活躍できる力」など将来の種となる多面的な学びへの期待は年々高まっています。これから社会がどう変化して、どんな教育が必要になるのか。全体の潮流を捉えながら、事業を推進していくことに、すごくやりがいを感じています。
桃木:
この10年近くを振り返ると、自分だけで成しえたものなんてないと実感した期間だと思っています。宅配事業部の営業時代は自分が成果を出している感覚になってしまったこともあったのですが、それは違うなって。チラシの作成や、それを1枚1枚配ってくれる何百人のスタッフさんたちの丁寧な仕事の上に成り立った成果なんです。たくさんクライアントから怒られもし、たくさんの先輩方に救ってもらいここまでやって来ました。自分だけでは何もできないからこそ、周りのみんなに感謝をして、みんなの意見を大切に。今後10年は「恩返し」がテーマです。企業や地域など、ともにつくる共創の輪を広げられるような広報活動で、みんなや5事業部に貢献していきたいです。
三島:
一言にするなら「打破」ですね。これまでの人生、人並みにしんどいこともあったけれど、そこまで大きな壁にはぶつかってこなかった感覚があって。入社したら、それはもう本当に、いろんな壁にぶつかりまくっていました(笑)。壁にぶつかる度に、自分の殻や限界を「打破」してきたと思います。今も経営企画課の課題は、今日話したような経営・事業・人材など未知なことだらけです。これらの未知課題を今後も「打破」し続けることで、経営改革を推進していきたいですね。
野上:
農園事業部に配属になって、ちょうど10年。一言にはならないけれど、直売所を立ち上げてから毎日1分1秒が、めまぐるしくあっという間に過ぎていって。とにかく必死で成果にこだわってきました。10年経って、人数が増えて、どう組織として一体となってやっていくか、というのが今のフェーズ。しっかり基盤を固めて、事業を育てていくことが、これからの農園のテーマだと思っています。
松井:
建築業界だと60歳でも若いとされるようなところもある。もう10年というより、まだ10年という感覚ですね。今は周りと歩幅を合わせながら、自分でプロジェクトを進める力がついてきたところ。これからは類設計室らしい建築をより高度化して提供できるようになりたいと思っています。その建築を訪れた人々に活力が生まれたり、多世代がつながって地域に活力が生まれたり。そういった人間本来の営みを豊かにする類設計室らしい建築を、社会に増やしていきたいと思っています。
三島:
類設計室は2023年に「人材を根幹とする共創経営」を掲げ、5事業の共創による新しい価値創造をスタートさせました。同年に創業の地である大阪本社ビルを共創拠点としてリニューアルしましたが、今後も東京本社、奈良農場、類塾の教室など、各事業部・各地に共創拠点を整備していく予定です。これから各地での共創活動が活発になっていきますが、横のつながりを強めてしっかり全社の成果につなげていくことこそが、会社の目指す展望を見据えながらも、腰軽く動いていける私たち10年目世代の役割だと感じています。
桃木:
他事業部との接点や社外との共創の輪はこれからも広がっていくと感じるので、ぜひ新しい可能性や形を創っていきたいという人に、飛び込んでほしいと思っています。
※所属、仕事内容は取材当時のものです。