【教育情報】増える「教師の不登校」

2021.1.15

先日、長女(中2)から、「担任の先生(20代半ばの女性)が、昨年4月から体調不良を理由に休みがちになり、今も週に3~4日しか来なくなっている」と聞きました。

たしかにいつ会っても覇気のない顔で、意欲も活力も低い印象でしたが、校長・教頭や教員をしている友人に聞くと、コロナ禍以前から、特に若い教師の“不登校”が年々増えているそうです。

どれくらいいる?

文科省の「公立学校教職員の人事行政状況調査」によると、

平成30年度の全国教育職員数約92万人中、病気による休職者数は7949人。

そのうち“心の病”による休職者数は5212人だそうです。

 

ここでいう「休職」とは、1ヶ月以上最大90日の「病気休暇」を超えた3年以内の休職のことです。休職扱いにはならない90日未満の「病気休暇」取得者は、休職者の2倍近い9062人(職員全体の1%)もいます。

「隠れ不登校児童※」が、「不登校児童」の5倍以上いると言われているのと同様に、データに出てこない1ヶ月以内の休暇取得者や、部分的な出勤や早退を繰り返す「隠れ休職」も相当数いるに違いないでしょう。

※保健室や特定の授業のみ登校する部分登校と、通うのが嫌だと感じながら我慢して投稿している仮面登校のこと。

 

なんでこんなに多いの?

教員の休職・離職原因でもっとも多く挙げられるのは「仕事量=労働時間の増加」です。

しかし、いくら“働き方改革”で労働時間を短縮してもみんなの活力が上がっていないように、

仕事が楽しくない、やる気が出ない、行きたくないのは、労働時間の問題ではないのです。

 

上から強いられた課題をこなすだけの雇われ人根性や、仕事=苦役という西欧観念、そして学校教育の中身そのものに教師自身が可能性を感じていないことが大きな原因ではないでしょうか。

さらに「生徒との関係悪化」「職場で相談できる同僚がいない」など、生産課題のない閉鎖的な空間ゆえの人間関係のストレスも影響しているでしょう。

 

危機や不整合≒可能性!!

子供たちは「いい大学を出てもいい生活を送れるわけではない」「いくら学校の勉強をしても将来役に立たない」と学校や学歴に価値がないことを見抜いて見切りをつけ始めています。

 

勉強していい大学に入って教員になった若者たちも、授業以外の生徒指導、保護者対応、進路相談といった答えのない課題に直面してこれまで学校で習った勉強がまったく役に立たないことを痛感し、

毎日長時間行っている自分たちの仕事(勉強を教えること)に意味があるのか疑問に思っている→体が悲鳴を上げているように見えてなりません。

 

知識を詰め込むだけなら、ネットや書籍で事足ります。

不登校児童や教員の休職の増加は、「学校離れ」がますます顕在化していることのあらわれ=新しい教育への可能性の片鱗かもしれません。