【教育情報】予備校が講義型授業を廃止⇒AIによる授業へ全面転換

2020.1.22

関東で予備校を展開する城南進研が、講師が教壇に立って教える集団授業型の「城南予備校」を今年度末で終了。AI(人工知能)による授業を導入した「城南予備校DUO(デュオ)」へと全面転換します。

 

なぜ、そのような転換を図ったのでしょうか?

●「教える」だけの授業なら、AIでも出来る

背景にあるのは、勉強離れ→「塾・予備校離れ」の進行です。従来のように、生徒を教室に集めて講師が一方的に「教える」だけの授業では、生徒が集まらなくなってきているのです。

実際、城南進研に限らず、河合塾や駿台、東進、さらに学研など、多くの予備校や塾が、AIを導入し始めています。

 

>一斉授業は前へ前へと進んでいきますが、AI授業は後ろに戻って学びます。つまり、先に演習を行って自分の弱点や苦手を洗い出し、わからない原因を遡って勉強するので、着実かつ効率的に学力を伸ばすことが出来るのです。

(城南進研グループ 下村勝己社長 ~『塾と教育』2020年1月号より)

 

教えるだけの授業なら、AIでも出来る(むしろ、AIの方が上手い)。それなら「もう、塾は全部AIで良いじゃないか」となりそうですが、そこに罠が潜んでいます。実は「講師かAIか」という選択以前に、「教える」授業そのものが孕む大きな弊害に目を向ける必要があるからです。

 

●「教える」ことが、子ども達の「学び」の意欲を奪っている

そもそも、なぜ「勉強離れ」が進んでいるのでしょうか?

 

それは、勉強が役に立たないことを、子ども達は知っているからです。ですから、親の時代とは違って、勉強に対する拒絶反応が著しく強くなっています。それに、誰しも強制されるのは嫌で、反発心が生じます。したがって勉強を教えれば教えるほど、勉強嫌いを強めていくことになります。勉強を「教える」教育が、子ども達の主体的な「学び」の機会を奪い、子ども達の意欲や追求心を封鎖していきます。それは先生が「人間」から「AI」に変わっても、同じことです。

 

そもそも意欲が湧かないのに、成績が上がる訳がありません。必要なのは、勉強を「教える」ことではなく、子ども達の意欲や追求心に火をつけることなのです。

 

今後、AI授業の導入が進むにつれて、「教える」ことしか出来ない学校や塾、講師の淘汰が進み、子ども達の内発的な意欲と追求心を引き出し育てる力が、ますます問われるようになっていきます。