トップの方々が見ている地平 ~新認識なくして次代は作れない~
2019.5.30
今、近代市場全体が大転換期の時代を迎えています。
その中でも、教育業界は存在意義そのものが問われるほどの窮地に立たされています。
その本質は、使い物にならない知識を成績圧力で詰め込む教育が、子どもたちにとって「無駄」どころか「マイナス」となっていること。
つまり、学校に行けば行くほど、無能化していくという現実です。
そんな中、先端で新教育の実現に尽力されている方々から、最近、より根本的で切実な期待を受けることが増えてきました。
例えば、この度完成した追手門学院中高。教育界を変えるため、追手門学院の教育長はじめ志高き先生方とともにゼロから追求したプロジェクトで、既成概念を取り払い、新たな学びの在り方から追求して生み出した新校舎では、新しい教育への挑戦が日々行われています。
先日、その教育長からこんな質問を受けたのです。
「類塾は天才教室や探求科、無償講座など他にはない新機軸を色々と展開されているが、何か基にされているエビデンス(根拠となる理論)があるのか。」
「私たちも、何故これからの社会で新教育が必要なのか、どんな認識(根拠)をもとに新たな学びに打って出ているのかを明確に打ち出す必要がある。」


また、現在新たに手掛けているある教育施設では、教育現場を経験してきた指導者の方から次のような期待もいただきました。
「大学の研究室で作られた理論や、教育哲学を語る本は世の中に腐るほどあるが、99%は使い物にならない。教員は自分の経験に基づいた理論、せいぜい先輩から教えてもらった理論をもとにした行動に終始するが、今求められている答えは過去の経験の中にはない。だから、教育の現場で起きていることを捉え解決できる全体理論が必要である。」
このように、教育界に限らずどの業界においても、いま先端で闘っている方々の最もホットな欠乏は「新理論の構築」といえるでしょう。
逆に言えば、この「新理論期待」に正面から応えることなしに、今後の社会はともに作っていけないともいえます。
それが出来るのは、設立期当初から新理論の必要性に気づき、共同体企業として50年間みんなで事実追求を重ねてきた類グループしかないと、私たちは確信しています。
そして、そのような地平で社会やお客様の期待に応えていきたいと思う若者たちと一緒に、次代の建築物を作っていきたいと思っています。
大阪設計室 ディレクター 喜田 育樹