“人の生き方”を変える、類設計室のインターンシップ

2017.10.30

 7月下旬~10月上旬にかけて夏期インターンシップを開催しました!大阪設計室では63名、東京設計室では64名、総勢127名の学生が参加してくれました。

 類設計室のインターンシップは、進行中の物件に“チームの一員”として参加し、大学では味わうことのできない“現実課題”に取り組む「実践型インターンシップ」!学生の枠を超えて“仲間”として受け入れるからこそ、社員全員が学生に“本気”で向き合います。学生の皆さんにとって、社員と共に追求し思考する時間は、これまでの固定概念を根本からひっくり返すほどの刺激になったようです。

 今日は、その中でも私が担当した“生き方”まで変わった学生の話を紹介します。

 インターンを始めた頃、その学生は「自分で決めたい。自分のオリジナルを出したい」という強いこだわりを持っており、それが対象(施主やチームの仲間)への同化を妨げ、思考が閉塞する傾向がありました。当然、成果品の進捗も決して良いとは言えませんでした。

 それが転換したのは、他のインターン学生の成果発表会を聞いた後でした。

(類設計室のインターンでは、学生が多くの社員の前でインターンの追求成果をプレゼンし、その場で社員と追求を深める機会を設けています。)

その場で社員から「対象への同化が全て」という講評がありました。それを聞いた彼は「このままじゃダメです…。もっとお施主さんや使う人の気持ちにならないとつくれません!」と言ってくれ、次の日には自分が取り組んでいる課題を彼なりにまとめた図解を書いてきてくれたのです。

序盤の対象への同化が不十分だったこともあり、当日の発表は決して高い成果とは言えませんでした。

しかし、彼の中で“自分発から対象発へ”思考転換できたことこそ、3日間という短い時間の中で彼が得た最大の成果だったと思います。成果発表の最後、悔し涙を流しながら3日間の気づきを語ってくれた彼の姿に、社員数名も思わずもらい泣き。インターンを通して、彼の生き方が180度転換したことを感じた瞬間でした。

 「大学での勉強や、設計演習の課題にイマイチやる気が出ない」という学生は少なくないのではないでしょうか?それは、勉強や演習課題が対象不在の課題だから。人は誰もが「誰かの期待に応えたい」という思いを持っており、その期待に仲間と共に応えられたとき、最高に充足することができます。「対象への同化が全て」というのは、対象の期待に応えるためには当たり前のことで、仕事をする上で不可欠な認識です。

 彼に限らず、インターンに参加してくれた学生は「もっと追求したい!」「本当に楽しかった!」と言ってくれ、私自身も「もっと一緒に追求したい!」と純粋に思えるほど充実したインターンでした。

 冬期も引き続き、活力ある社会だけでなく、自分たちの生き方もデザインすることをテーマにした1日体験型のインターンシップを開催する予定なので、興味のある方は是非応募してみてください!

(大阪設計室 意匠房2年 高橋謙太)