変わりたい想いはみんな一緒だった!東京の私立小学校の決意表明
2021.3.8
約2年前、東京の私立小学校から、ある相談が届きました。
それは、老朽化に伴う校舎の建て替え検討と、同時に学内の教育改革を進めていきたいというものでした。
なぜ先生たちに教育改革の想いが芽生えているのか。
改革を推進する校長先生をはじめとした中心メンバーに話を聞いていくうちに、その想いの出所がみえてきました。
・幼稚園や保育園の時期に、仲間との遊びを我慢して受験勉強に専念してきた子どもたち。一番の遊び盛りに抑圧されてきた分、入学後に爆発する子どもが多発している。
・例えば、無気力であったり、落ち着きがなかったり。休み時間になると金切り声を上げたり。
・実際に、不登校になる子どもの数も年々増えている。
先生たちの想いが見えてくると同時に、正直どうしたらいいか分からないと、苦悩されている状況もみえてきました。
そこで類設計室からは、現状の枠の中での改善や教員目線での改善点を考える議論ではなく、“教育”という常識を取っ払ってゼロから追求する方向性を全教職員に提示。そして、全員で想いを共有しあう場をつくりました。
先生たちは、自身の視野の狭さを痛感するのと同時に、実はみんなも同じことを感じていたのだと気づき始めました。
「全体で小学校について話し合う機会がなかった。話し合う中で、学校が抱える問題も明確になった。」
「これまでは、教師目線でしか考えていなかった。もっと子ども目線の教育を考えていきたい。」
「自分の首を絞めることになるかもしれないが、私たち私立教員はずっと学校が変わらない分、同じ教育をし続けてしまっているのだと気づけた。」
さらに、20年前の校長先生が編み出した教育構想の中に、まさに今の自分たちに必要なものが示されていることも発見。
そこには、既存教育への問題意識から、カリキュラムや授業の改革、評価の改革など大胆な発想も含めて具体化されていました!
それなのに、自分たちの都合でその方針を実現できていなかっただけなんだ!ということにも改めて気づくことができました。
校長先生・類設計室・昔の小学校校長の思いなどのいろんなきっかけを通じて、その都度気づきを確かめ合いながら、今この小学校には「学校を変えていく」という一体感が高まっています!!
「私たちの意識改革なくして学校の中身の変革は難しい」
「今までの教育を大きく変えられるチャンス!」
「子どもたちを抑圧しないでできる教育システムを開拓していきたい!」
「私学小としては、“いけるところまで大体な改革をしたい”と考えました。守りに入る必要はない!」
昨年末には、小学校の新しい教育の方向性が定まり、現在は新教育の具体化とそれを実現する空間のあり方をともに議論中です。
まさに、類設計室だからこそ実現できるソフトとハード両面の“新しい学校づくり”が進行中です!!